2013
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60歳の母が新しいノートPCを使い始めて遭遇した「どうしてわからなかったんだろう」の数々

数ヶ月前に、実家のPCを買い換えました。10年くらい使ってたデスクトップ型のWinXPだったので、新しくノート型のWin7にして無線でネットをつなげてあげました。で、母から「パソコン動かなくなっちゃったんだけど…」というよくある質問をされたお話です。


機械音痴というわけではない高齢ユーザー

私の感覚からすると、母は「この年代からしたら、家電類はまぁまぁ得意なほうなんじゃないかな」という感じです。自分で新しく設定などは出来ないものの、一度やり方を教えてあげれば、そのとおりの操作はちゃんとできるようになる、っていう人です。CSチャンネルをHDDへ録画予約という、彼女にとっては難易度の高いミッションも、一度教えたら苦もなくやっています。

私が子供の頃はMSXの悪魔城ドラキュラをクリアしてた人なので、ゲームも結構好きだったと思います。一度NintendoDSを勧めてみたところ、数独DSに大変なハマりぶりを見せたものの、画面が小さいから疲れちゃうという理由で最近では雑誌のほうのクロスワードパズルとか数独とかを黙々とやりこんだりもしています。

単なる電池切れ

さて、そんな母からのSOSでノートPCを立ち上げてみたところ、黒スクリーンで「Warning! Low battery~(うろ覚え)」とメッセージが出て止まったので、電源繋げて起動しなおしたらあっさり解決、というなんとも簡単な結果だったわけですが。

私がこの記事を書こうと思ったきっかけはここからです。

「どうしてわからなかったんだろう」

知ってる単語のはずなのに結びつかない

先ほどの英文については、まぁしょうがないのかな、とは思います。60代でも、よく読めば「Low battery」くらいは分かるんじゃないかなとは思うのですが、PCがいつもと違う挙動+英文、というそれだけで「自分には処理できない!」と思い込んでしまうのは、若い人でもよくある話ですし。

でも、「この状態になる前に“電池少なくなってますよー”っていうメッセージ出たでしょ?」と聞いてみたら、「うーん、出た…かな?」という答え。どうも、「バッテリ残量」という文字を見ても、ピンとこなかったらしいのです。「電池のこと、バッテリーって言うでしょ?」と、言葉で教えると「ああ、バッテリーね!そうよね、どうしてわからなかったんだろう」と。

そもそも、「何かメッセージが出たら基本的に怖くて消しちゃう」とのこと。これも…正直高齢者じゃなくてもよくあります。会社の若い人でも、ポップアップのバルーンで「更新」「アップロード」「インストール」その他、とにかく自分の理解できない単語のものは即座に✕印を押す、っていう人は多いです。

アイコンが理解できてなかった

今までは常時電源につないであったデスクトップ型のXPだったので、電池残量なんか見たことなかったのかなーと思って、残量の見方を教えようと思ったときの会話がこちら。

私「ここね、右下のこれ見て」
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私「いつもはここ、電池のマークだけだと思うけど、今は電源つないでるからコンセントが一緒になってるマークなんだけど」
母「それ、電池のマークだったの!?」
私「えっ、わからなかったの!?」
母「うん、でも言われたら本当にそうだね、コンセントと電池の絵だね。今はもう、そうとしか見えない。でも、今までわからなかったの。どうしてわからなかったんだろう。」

若干の衝撃を受けました。アイコンというものは分かりやすいものだという先入観が、自分にはありました。電池のアイコンなんて、子供から高齢者まで分かるものなんだと思っていました。

私は学生時代から日常的にPCを使ってきているので、刷り込みというか、「こういうのはコレ」みたいなのが無意識にあるのだと思います。しかし、ここまで違うものだとは。

「自分にわかるはずがない」という思い込み

「どうしてわからなかったんだろう」という言葉が出るということは、教えてもらってみたら難しいことじゃなかった、っていうことだと思います。アイコンも「教えてもらったらそうとしか見えない」ということは、決して分かりにくいというわけではないんだと思います。

「何かメッセージが出たら、まずよーく読んでみて、それで分からなかったら連絡してね」といつも言ってはいるのですが、知らない単語だらけで、文章自体がまるで記号のように見えてしまってさっぱり分からない様子。

そういえば、会社で作ったシステムのエラーメッセージを、年配の方にも分かりやすいように「○○が△△していますので、✕✕してください」と出来るだけ簡単な日本語のみで実装したものの、まったく読まずに「なんか出たんだけど」と呼ばれたときはがっくりきた覚えがあります。その場で「読んでもらえれば、対応がわかるはずですよ」と言ったら、「あ、本当だ」と。

年配の方に限らず、IT機器に苦手意識を持っている人はこの傾向が強いです。今では誰もがPCなりスマホなりを持っている時代で、「システムやネットワークを理解していない人でも簡単で分かりやすい」ことを追求すればするほど、「決まった操作しかできない」「想定外のことには対処できない」ユーザーが増えていってしまうよなぁ、難しい世の中だなぁ、なんてことを考えました。

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公開日:2013/10/15


2件のコメント

  • 冰翠
    2013年10月25日 8:04 AM

    ご無沙汰してます、冰翠です。

    うんうんと頷くばかりでした。

    うちの母も、パソコンなんて無理!と言っていたのが今ではMacBookで写真取り込んでメールやブログやってたり、スマホもなんだかんだいいつつ2年前くらいにiPhoneに機種変更してそれなりに使ってます。ある程度、教えて貰えれば分かるんですよね。

    それでも、イレギュラーなメッセージには思考が止まるようで。たまに電話すると、パソコンになんかメッセージ出て、とりあえずOK押したら動かないとか(私の心の声:OK押さないでー!メッセージがヒントなのー!)、iPhone繋げてなにかボタン押したらiPhoneの音楽データが消えたとか(同:何を押したー!?)ということがあります。

    最初の件は、電源刺してなかったことによるバッテリー放電でした。iPhoneは、まだ見に行ってませんが、おそらく時期的にiOS7インストール中のトラブルかと考えています。

    まぁ、後者は、こんど直しに行こうかと言ったら、CDプレーヤーと直接繋げて録音(ダイレクトエンコーディング)できるウォークマン買ったから大丈夫とのこと。専用機器使ってくれたほうが、パソコンみたいな汎用機より安定してると思うのでいいんですが、不思議な行動力に感心しました。

    職場でも、windows updateなどでアタフタする方はいますね。とりあえずメッセージ出たら読んでみて、それでも分からなかったらそのメッセージ書き留めて置いてとは言ってるんですが。なかなかそうはいかず、気がついたときには×やOK押されてます。年配の方だけでなく、若い人にもおおいと感じます。

    私らのころは、パソコンも今みたいにこんな親切じゃなかったし、なにをするにも設定やら通信ポートの解放やらやらざるを得ない環境でした。必然的に使う人も限られてたんでしょうね。

    誰でも使えるという反面、その動作には裏でどんなことが行われているのかが分からないから、普段見ない想定外の画面に対して対処できないのかな、とも思いました。

    沢山の機能を簡単に提供するには、その分プログラムをふくむ中身はより複雑になり、バグを完全に無くす、エラーを絶対に出さないことは至難ですから、難しいですね。

    • *you
      2013年10月25日 10:25 AM

      読んで頂いてありがとうございますー!
      お母さん凄いですね!うちの母はお気に入りのブログを巡回したりレシピ探すくらいしかしないので、書く側には到底回れないと思いますw

      最近では「何か出たら、とりあえず携帯で写真撮っておいて!」と言うようにしています。撮る方も楽だし、こちらも見たとき理解しやすいのでお勧めです!

      しばらくユーザーは増えていく一方でしょうから、今後もこういう問題は加速していくんでしょうね(;´Д`)

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