長いことPhotoshopで漫画を描いていた人間がついにCLIP STUDIOを使い始めた話

長いことPhotoshopで漫画を描いていた人間がついにCLIP STUDIOを使い始めた話

趣味で漫画を描いている人間なのですが。Photoshop歴が長いのでずっとこれで描いており、いうてアマチュアだし困ってるわけじゃないからな……と何年も思っていましたが、まあほら、体験版だけなら……、とインストールして即購入に至りました。もっと早く買えばよかったよ!!! いまどきPhotoshopで漫画描いている人はレアだと思うのですが、いつものごとく、そんなレアな人向けの雑記です。


そもそもなぜPhothopで描いていたかというと

Photoshopは私にとって画像編集ソフトの原点で唯一な存在でした。初めて我が家にWindowsPCが導入されたとき写真好きだった父にインストールされ、そこから四半世紀、ずっと一緒に歩んできました。そんなに経つことに書いててびっくりしてます。最初は紙に描いたものをスキャナで取り込んで線画抽出して色塗りからはじめて、いつからか紙を使わないようになって、ずっとこれで絵を描いてきました。

WACOMのペンタブもPhotoshopと同じだけの使用歴です。今使ってるのが3代目かな…?

いまではAdobeCCは本当に高額なアプリケーションとなってしまいましたが、ラスタ画像全般扱えるPhotoshop、出版の挿絵などでIllustrator、YouTubeの動画編集にPremiereなど、ほかのアプリも使っているので、デザイナーとかそんな職業ではないけれど、それでも私には必要なツール。ずっとお世話になっているし、今後もお世話になると思います。

CLIP STUDIOは、決して買えない額ではないのです。むしろ漫画を描く人間からしたら破格であろうと思います。でも、AdobeCCにけっこうな額を払っているのだから、これを使い倒さないと、もったいなくて……!! Photoshopにできないことはない!!! と信じてここまで来ました。

クリスタを使ってみようと決意したきっかけ

実際のところ、Photoshopで不可能なことはないんです。私は効率化大好き気質だし、アクションを組んだり、スクリプトを書いたりして、コマ割りとかスクリーントーンなどなど、自分に必要だと思うものは自作してきました。

それでも限界を感じてきたのは、表現、効果、そういった面です。

クリスタを使っている(であろう)作家さんのコマの表現は、やっぱり、違うなって。漫画表現に特化した、白黒2値のカケアミや点描、削り、そういったツールがいっぱいあるんだろうなということを、感じるようになりました。

そりゃあカケアミも点描も、時間をかければ自作はできます。ブラシを自分で作ることだってできます。でも、クリスタは、それらを自作しなくても、たくさんの選択肢があり、用意されている環境なのでは……? Photoshopではどうしても手が届かない、漫画的な「空気感」「効果」「表現」ができるツールが、たくさんあるのでは!?!? と、思うようになりました。

体験版をさわってみる

何年もぼんやり思っていたくせに、いざ「試してみようかな」と思ったら早かったです。いつもそう。

体験版をインストールしてまずやったことは、「ショートカットキーの整備」でした。息をするように長年さわっていたPhotoshopと同じ操作で同じ動きになってくれないとスタートラインに立てない。縦/横スクロール、ズーム、ツール切り替え、選択範囲まわり、自由変形まわり、回転、反転、ありとあらゆる操作を片っ端からカスタマイズしました。もうデフォルトがなんなのかぜんぜんわかんない。

このあたりはChatGPTと二人三脚でやりました。ググるより早かった。こまかいところだと、Photoshopでは選択範囲がアクティブのときCtrl+Hで範囲解除せずに点線の囲みだけ非表示にできる機能があって、よく使うんだよな…、これ、できないですか、、って聞いてみたら、「ここからできますよ~」って教えてくれて、それをCtrl+Hに登録したら同じ操作感にできてハチャメチャにアガりました。

素材のダウンロード

もう何年もPhotoshopで漫画を描くための試行錯誤を繰り返していた私にとって、この素材の海はほんとうに筆舌に尽くしがたい感激でした。

あんなに探して、欲しくて、見つからなくて自作してた表現手法が、選びきれないほどいっぱいある!!!!!! ブラシや消しゴムの素材だけじゃなくて、人物や建物、小物の3D素材の充実が、すごい!!!!! しかもこんなすごいのが!!! 無料でもいっっっぱいある!?!?!?

3D素材……、すごい……、、回せる……、自分の脳内で回さなくていいんだ……、泣きそう……。素材だけじゃなく、オートアクションやツールもあって、めちゃめちゃ時間短縮できる工程もありました。

とはいえ描き慣れたメインのペンだけはPhotoshopからインポートしてきて、それでも筆圧が微妙に違ったので微調整して、ショートカットを駆使しながら、白黒、トーン、カラー、基本的な作画を試し終わるころには、「もはや使わない理由がないな」という感想でした。多様な素材が魅力的なだけじゃなく、慣れたら作業時間が大幅に減る手ごたえがありました。

PRO版2デバイスプランの購入

ラインナップを見る限り、サブスク版のPRO(年額3,000円)かEX(年額8,300円)なんだろうなと思ってたのですが(2026年10月時点)、EXで使いたい機能が「原稿マンション」(複数ページの一覧管理)だけだったんですよね。これってクリスタの機能だったんだ。カッコイイなって思ってた。

憧れはあったけど、今までもDropBoxでフォルダ作って「ページ数.psd」で管理できていたので、これだけのために倍額以上はちょっとなあ……、と思って。実際やってみてしばらく経ちますが、「ページ数.clip」になっただけで特に変わりないです。このあたりは現状は私が紙で印刷する原稿をあまり作らないからなんとかなってる気もします。印刷する機会が多い人はノド側とか気にしなきゃいけないので全体が俯瞰で見れるのこの機能は良いなあって思います。

それとEXで気になったのはLT変換機能(3Dなどから線画やトーンに変換する機能)だけど、これはPRO版でも使えるオートアクションが無料でDLできるし(けっこう精度もよかった)、まだ様子見でも良い気がして。必要に迫られたらアップグレードすればいいんじゃないかなって。

そこに加えて譲れないのが、2デバイス。サブスク版PROの2デバイスプランだと、年額4,000円。

これだな~!!!

体験版、30日間EXが使えるのに、一刻も早く2台で使える環境が欲しくて無料期間をほとんど使わずに購入に至りました。後悔はしていない。

アプリ設定のバックアップ/復元

どこをどういじったかわからないほどにカスタマイズしたので、2台目で同じ設定にできるか不安だったのですが、この機能のおかげでノーストレスで同じ環境にできました~~!!!ありがたい~~!!!!

素材はダウンロードし直さなきゃいけないけど履歴はあるし、キーボードショートカット、オートアクション、配置などまるっと復元してもらえて本当にありがたい……。さわるたびにあっちとこっちでオートアクションを増やしたりショートカット変えたり微調整してるので、何か変えたらすぐバックアップと復元のお世話になっています。

2台で使っていなかったとしても、効率化にこだわるカスタマイズ大好き人間はバックアップ、超おすすめです。いざというときに命が救われます。

クリスタ>Photoshopなところ

「漫画を描く」という目的にこれ以上なく特化したアプリである、ということを身をもって痛感しました。白黒2値の選びきれないほどの表現のブラシは、どんなに探してもPhotoshopではお目にかかれませんでした。

素材だけじゃなく、コマ割り、フキダシの作成、ルビ振り、集中線、といった作業も、専用のツールが用意されているというは、ありがたい。

ただ、回数が少ない作業は、まあちょっとくらい工数がかかっても良いか…、という気はするんですよね。Photoshopでも工夫してなんとかなっていたし、トータルはそうそうは変わりません。

実際にやってみて思ったのは、何十回、何百回と繰り返す作業こそが「デカい」んだなあって。個人的に大革命が起こったのは、こちらのツール。

塗りの速度が全然違う!!! 本当にありがとうございます、こんなすごいのが無料でいいんですか、お金を払いたい……。時間を生み出せるのが、いちばん、価値が高いですから……。

Photoshop>クリスタなところ

だいたいのことはオートアクションとキーボードショートカットでどうにかなります! 選択範囲を切り抜きしたときに範囲解除されないのがストレスだったのですが、ググったら「切り抜き→選択範囲解除」をオートアクションに登録して、それをCtrl+Xに割り当てるという方法に行き着いて、目からウロコでした。すごい。たすかった。

いまだにウウ~~!!って思ってるのは、クリスタだと、オートアクションで書き出しの際のこまかな設定を保存できないことですかね……。photoshopアクションでは保存先のフォルダ、形式、カラーモードなども全部含めて保存してくれたので楽だったのだけど、それを毎回指定しなきゃいけないんですよね。保存先は別のフォルダで固定したいし、Web用はRGBモードのjpgで、紙用はグレースケールのpsdで書き出したいのを、毎回確認しないといけない……! しょうがないけど……、楽なほうに慣れてしまっているとつらい。

あとは、なんといいますか、.psdという拡張子から離れる「覚悟」みたいなものが必要かなって。少なくとも、自分には。

.psdは業界標準というか、わりとどこでも開ける拡張子ですよね。今まで描きためた.psd資産は、いずれPhotoshopを使わなくなったとしても、なんらかの方法で開くことはできる。でも、.clipはいまのところクリスタじゃないと開けない。ブラシもPhotohop→クリスタは移行できたけど、逆は無理でした。今後の自分の描画資産がすべてCLIP STUDIOありきになる、という「覚悟」は要るなあと思っています。

今後の方針としては

絶賛してきましたが、カラーイラストは従来通りPhotoshopかなと思っています。

噂には聞いていたのですが、一部の効果レイヤー(加算発光、覆い焼きなど)がpsdへ変換したときに色が変わる問題は、現状まだ未解決っぽいですし(しくみが違うから不可能なんじゃないかな)、最初からpsdで描いておいたほうがなにかと安心そう。レイヤー統合してから変換すれば問題ないのかな?(まだ試してない)

白黒イラスト・漫画はクリスタのほうがツールが断然強いので、こちらは移行です。年額4,000円でこの環境が手に入るのは破格。もっと早く検討すればよかった。

アプリを変えたからって絵が上手くなるわけじゃないけど、時間効率の差がものすごい。特に、ユーザーが素材を公開・共有できる仕組みが本当にありがたい。描き方なんて千差万別で、人によっては使いやすい/にくいが顕著なはずなのに、ユーザーがめちゃめちゃ多いおかげで、自分好みの、自分の作業工程に合ったものにも出会えるんです。これは本当~~~に、すごいことだと思います。

誰かが「これを効率化したい!」と思って作ったものが、ほかの誰かにもめちゃめちゃ使いやすいものだったりするんですよね。そういったものが溢れていて、(自分に合うものを探すのが大変だし、そこに時間が溶けてしまうわけですが)なんというか、桃源郷? ユートピア? そんなものが、あったのだなあと。いやほんとすごい。

素材を作って提供してくださる方、本当にありがとうございます!!!

公開日:2026/10/29

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