Accessのレポート&フォームの使い方に特化した本を書きました
4冊めの本を書かせていただきました!
前作の「Accessデータベース本格入門」では、データベースとは? という第一歩のところから、テーブル、クエリ、リレーションをメインに解説していたので、ページの都合上、レポートとフォームは基礎的な内容に留めてありました。しかしAccessでアプリケーションを作ろうと思うとレポートとフォームは必須ですし、いざ使ってみると非常に機能が多くて戸惑うことも多いですよね…。
今回の本は、そんなレポートとフォームの使い方に特化し、付属のCD-ROMにあらかじめ収録されているテーブルを元に、操作しながらいろんな形のレポートやフォームの作成方法が学べます。さらにマクロとVBAも加えて、完成度の高いデータベースアプリケーションの作成までを解説しています。巻末にはリボンの各機能をすべて網羅した解説付録もあります!
レポートとフォームを極めたい! という方にオススメです。
情報
- 発売日: 2017/12/27
- ページ数: 360ページ
- 定価: 本体2980円+税
- 出版: 技術評論社
概要
ちょこっと中身を覗きながら、どんな内容なのかご紹介します。
CHAPTER1 レポート&フォーム概要
この章では、ざっくりとテーブル、クエリ、レポート、フォームといったオブジェクトに関しての概要と、レポートとフォームの特徴やそれらの共通点などを解説しています。サンプルを作成していくうえで使用するテーブルについての説明もこちらで行っています。
CHAPTER2 クエリは情報源
レポートとフォームを作り込むには、まずは土台となるクエリが必要です。この章ではクエリの種類や、クエリデザインの使い方などの解説を行っています。ちなみにイラストも全部自分で描いております!
CHAPTER3 レポート&フォームの主な共通部分
レポートとフォームには、「ビュー」と呼ばれる表示モードや、レイアウトの形式、セクション(領域)やコントロール(部品)など、共通点がたくさんあります。サンプルの作成に入る前に、そういった共通事項の用語や意味を学んでおきます。
CHAPTER4 レポートの基本
付属CDのテーブルを使って、実際にレポートを作成していきます。まずは「自動作成」や「ウィザード」という機能を使ってレポートを作成します。
自動作成の機能で作ったレポートに、余白や枠線などの調節、グループ化や並び替えなどのカスタマイズを行い、レポートの機能を確認します。
CHAPTER5 オリジナルレポート作成
ここでは前章の自動作成機能などは使わず、実務に即した伝票をイメージした、オリジナルのレイアウトを構想してレポートを作成します。
「サブレポート」という機能を使って、1回の販売に対して複数アイテムの売上があるといった、「1対多」という関係性を持つテーブルを使った、複雑な形のレポートを作る過程を解説しています。
CHAPTER6 フォームの基本
ここからフォームです。フォームにも「自動作成」や「ウィザード」という機能があるので、それを利用したフォーム作成方法を解説しています。
レポートとフォームは共通点も多いですが、レポートは「閲覧・印刷」、フォームは「操作」といった目的があるので、フォームにしか存在しないツールやコントロールも多くあります。そんな特殊な機能も、この章で解説しています。
CHAPTER7 オリジナルフォームの作成
オリジナルレイアウトのフォーム作成を行います。
5章のような「1対多」という関係性のテーブルにデータ入力を行うフォームを作る過程を解説しています。
CHAPTER8 マクロを利用してメニューフォームの作成
ここまではテーブルやクエリを土台として、データを閲覧・印刷するレポート、データ入力を行うフォームを作ってきました。この章では、テーブルに依存しない、独立したフォームを使って「メニュー」フォームを作成します。
作成した「メニュー」フォームへ、マクロを使って、ここまで作ってきたレポートやフォームを開いたり、さらに条件を設定してデータを絞り込んでから開いたり、といった機能を追加する方法を解説しています。
CHAPTER9 VBAでAccessを操作する
ここまで作成してきたフォームに、ユーザーがもっと使いやすくなったり、間違った動作ができないようにしたり、そういった工夫を、VBAの書き方を学びながら機能追加していきます。
9章の最後では、テーブルから独立した非連結のフォームで、VBAを使ってテーブルにデータを書き込む入力フォームを紹介しています。
APPENDIX レイアウトツール・デザインツール
巻末付録として、レポートとフォームを作成するときにリボンに表示される「ツール」を、かたっぱしからすべて解説した表がついています!! たいへんでした…(;´Д`) がんばりました!
どうしても本文中のサンプル作成時に全部は使い切れなかったので、こちらですべて網羅しております。本文中で使っているツールはそちらのページ数が書いてあるので逆引きもできます!
ひとこと
これは、本書の「はじめに」にも書かせていただいた内容なのですが、私自身、Accessを使い始めた時に抱いたのは「なかなか思い通りの形にならないな…」というのが、正直な感想でした。
ここにコレを挿入したいのにどうにも入らない、こういうレイアウトにしたいのにうまくいかない、テーブルやクエリの概念はわかっていても、それを「理想的な形で」レポートとフォームに落とし込むのがとにかく難しいなと…。
なんというか、もどかしい「気難しさ」みたいなのを感じていました。
でも、その気難しさには理由があって、「こういうルールにのっとってるから、こういうことはできないんだ!」とか、「ということは、こういうときはコレか!」みたいな、そういう「コツ」をつかまないと難しいんだなということがだんだんわかってきました。この「コツ」をぜひ形にしたいという思いから、レポートとフォームに焦点を当てて、本書を執筆させていただくこととなりました。
レポートやフォームは、形を作ろうとする前に、その「しくみ」部分を理解することが大切で、それができれば、Accessをもっともっと便利に使うことができるんじゃないかなと思っています。データ管理の効率を上げるひとつの可能性として、本書がお役に立つことができたら幸いです。
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