ネガティブな感情を、客観的に捉えて整理するということ

ネガティブな感情を、客観的に捉えて整理するということ

まったく自慢できることではありませんが、けっこうあれこれ気に病んでしまう性分です。それなりに大人になって、感情を処理するのが(昔よりは)上手になってきた、かな…?ということを、わたしなりの言葉でまとめてみました。


結局は、人間関係

生きていれば数え切れない程の問題はあるものですが、わたしの場合、悩みというものの大部分を占める原因は、人間関係です。一見、生活や仕事の悩みのように思えても、根底にあるものを探っていくと、人間関係に行き着いてしまいます。

尾を引く感情と、すぐに解消できる感情

辛い、せつない、恥ずかしい…そんな嫌な感情が湧き上がったりしても、わりとすぐに、まいっか、と思えるのは、問題の相手が名も知らない、もう会うことのない人だからという場合が多いです。

長い時間引きずってしまう、または、不意に思い出したかのように襲ってくる感情は、問題の相手がこれから生活していくなかで直接的もしくは間接的に関わっていかねばならない人の場合です。(あくまでわたしの場合、ですが。)

ネガティブな感情の、根底にあるもの

なぜなぜ分析

これは私のいる業界で使われる、品質問題の原因を突き止める手法なのですが、考えてみると面白いことがわかりました。

一つの事象に対して、五回の「なぜ」をぶつけてみたことはあるだろうか。五回の『なぜ』を自問自答することによって、ものごとの因果関係とか、その裏にひそむ本当の原因を突きとめることができる。

ネガティブな感情をひとつひとつ、なぜ→なぜ→なぜ…と突き詰めていったら、ほとんどが同じところへたどりつきました。それは、

他人に嫌われるのが悲しいという感情、でした。

もう、アホかと。子供かよ、と。もちろんわたしももう20代も終わろうとしている人間です。100%の人に好いてもらうなんて不可能だなんてことわかりきっていることです。自分にだって好きなものと嫌いなものがあるくせに、他人のそれを許せないとか。アホかと。好きと嫌いがあるから世界は回ってるし文化は発達するんだって。ほんとアホかと。

分かりやすかった例は、「あの人は、あの発言、どう思っているだろうか」ということを気に病む感じ。分かりにくかった例なら、仕事で失敗して落ち込んだとき、自分の失敗で他の人に迷惑をかけてしまって申し訳ないという気持ちの奥底に、「こいつ使えねーヤツだな」って思われることを恐れている気持ちが隠れていた。なんたる幼稚さ。

正直、恥ずかしいです。ですが、自分自身で突き詰めた原因ですから、少なくとも納得はできるし、原因がはっきりすると、対処法も見えてきます。

怒りの根底も、悲しいということ

感情を、とても繊細な色とことばで表現している、わたしが大好きな本なのですが、この中に「怒りの正体は悲しみなんだ」という内容の章があります。意訳ですが、「子供の頃、勝手なことを言う大人に対してすごく腹を立てたけれど、それって実は、自分のことを理解しようともしないで決め付けられていたことが悲しかったんだ」というような内容でした。

わたしはこれに非常に感銘を受けて、イライラするのも、落ち込むのも、ねっこは一緒で、「悲しいから」なんだ。そう思うようになりました。

対処可能なものと、不可能なもの

これは、伝わるか分からないのですが、私にはネガティブな感情が更に2種類に分けられます。それは、現在進行形の対処可能なものと、特に対処方法のない、対処する必要のないものです。

仕事のことならまた頑張って挽回する余地はあるし、現在進行形の問題は、まだ打つ手はある。こういう場合は誰かに相談するのがかなり有効です。自分の見えない視点から適切なアドバイスをしてもらえる可能性があります。

対処方法のないものというのは、終わったことを自分で掘り返してしまったり、聞かなくてもいい、聞くべきではなかったことを聞いてしまったための問題だったり、もう解決しているのにそのとき誰かに言われた言葉にとらわれてしまうなど、自分でも悩むだけ無駄だとわかっているのに気持ちが落ち込んでしまう、そういったたぐいのものです。

前者はどちらかというと生産性のある悩みですが、後者がかなりやっかいです。できるならば、こんなこと考えたくない。それなのに波のように定期的にやってきてしまうんです。(人によっては、ないのかもしれません)

誰かに相談するときは、悩みの質を見分けたほうが良い

前述したように、生産性のある悩みは誰かに相談するのは有効だと思うのですが、答えのない、結局は自分自身の問題で他人には解決の術がない悩みは、そのことを自覚した上で話さないとな、と思うのです。

というのも、そういうのって相手は「そんなことないよ」「考えすぎだよ」としか言えないし、言われたほうも「そう言われても考えちゃうんだもん」ってなるじゃないですか。それのループって、今思うと、すごく…無駄な時間を使わせてしまったなと…。(実体験です)(ほんとにすみませんでした…!!)

学生時代、わたしの友人はとても優しい子が多くて、苦言を呈してくれる子はいませんでした。しかし、夫は気持ちの切り替えが上手な人なので、わたしが何度かこのやりとりをしたら、はっきり「ウザい」と言ってくれましたw 衝撃的でしたww

でも本当に、ただ聞いてもらっておいて、相談する前と後でなんの変化もみられないのは相手に失礼ですよね。聞いてもらって気持ちが晴れた、スッキリした、ありがとう!ってならなきゃ、相手にもモヤモヤしたものを残してしまいそう。

あと、気心の知れた相手なら、「気持ちが晴れないの…。お願い、褒めて!褒めちぎって!」っていうのもアリだなと最近思いますw

自分で感情をコントロールする

というわけで、非生産的なネガティブ感情は、自分ひとりで対処しなければなりません。

カッとなったり、ブワッとなったり、感情の爆発が起こる。それに飲み込まれるんじゃなくて、イメージ的にはその感情の外側から、気持ちをかき集めて、耕して、整理して、その本質を自分で捕らえられれば良い。しかしこれが、難しい。

正直、カッとなったりブワッとなってる時点で100%飲み込まれてる。飲み込まれてるんだけど、10%でも20%でも、頭の片隅で、「あ、いつものやつだ。早く終わらせなくちゃ時間の無駄だ。どれだけ早くこの気持ちから脱出できるか目指せ新記録!」と思えるか思えないかでだいぶ変わってきます。

自分なりの脱出方法を編み出す

自分の中で比較的新しいものについては、前述のなぜなぜ分析を試したりします。自分の感情を奥深くに潜っていくのは結構な重労働で内心修羅場ですが、不思議なことに、本質を掴んだときに最初に感じた激情は霧散してたりします。

もう何度も繰り返し波のように襲ってくる奴らもいます。これについては正面から喧嘩しても意味のないことが分かっているので、逃げるが勝ちだと思っています。無理やりにでも違うことを考えたり、歌を歌ったりして去っていくまでやり過ごします。(たまに逃げ切れずに死にたくなるほど落ち込むこともありますが)

たぶん、一生つきあっていく

対処法みたいなことを書いてみましたが、これからも負の感情の波に何度となく襲われるのは目に見えています。今朝もそんなことがあったから、この記事を書いたわけですが。

朝からネガティブ野郎と戦って若干仕事でも気持ちが沈みがちだった今日、こんなことがありました。

私が頼んでいたこと(そんなに重要でないし、急いでもない)を後輩が忘れちゃってて、昨日言ってたアレ、くださいなって内線で言ったんです。後輩は、「あ、そうだった!すみません!すぐに送りますね。」っていう会話の後、電話を切る締めの言葉を、「失礼します」じゃなくて「ありがとうございます」って言ったんです。

そういえばこの子、何か注意されたとき、必ず最後に「ありがとうございます」って言うんだよな。さりげなくて、いつも、いいなって思ってたんだよな。

イガイガしてた気持ちが、この子の「ありがとうございます」を聞いてなんだかまるくなりました。因果関係を文章にするのは難しいけど、なにかここにヒントがありそう。

心がイガイガしてるときに読みたい記事たち

では最後に、ネガティブ野郎と戦うわたしがたまに読みたくなる記事をご紹介して、締めさせて頂きます。こんなところまで読んで頂いて、ありがとうございました。

追記:おすすめの本

こちらの記事にも載せているんですが、今これを読んでいる方にもお勧めかと思ってご紹介します。以前機会があって足を運んだメンタルクリニックの先生が貸してくれた本です。

自分はどんな人間なのか。いろんなタイプの人と円滑にやっていくには、どうするのが効果的なのか。自己分析だけにとどまらず「自分を理解しコントロールしていくには」というのにとても役立つ内容で、先生にこの本を返却した後、自分でも購入しました。出来ることなら、就職活動の前に読みたかったです!

先生は、人の管理をする方、たとえば企業の管理職の方や、経営に携わる方にもお勧めと仰っていました。会社にはあらゆるタイプの人がいますから、確かにこういうことを知識として持っていれば役立つのだろうな、と思います。

自分と周りの人間関係に悩みを抱えたり、自分の在り方を模索している方で、興味がおありでしたら読んでみてください(・ω・)ノ

公開日:2013/04/12
更新日:2018/09/05

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